2020年11月28日、MERA(人間・環境学会)第119回研究会「生活環境における災害リスク認知とコミュニケーション」をオンラインで開催しました。この研究会は諫川が企画して当初3月に開催する予定でしたが、コロナの影響で延期していたものです。

当日は大野隆造先生に司会をいただき、本学メディア情報学部の広田すみれ先生、生活環境工房あくとの若林直子さん、諫川の3名から話題提供を行ないました。広田先生には時間軸という視点からコロナ下におけるリスクコミュニケーションの困難さと自然災害への示唆を、若林さんからは防災やまちづくりの実践活動をされている立場から防災意識やリスクコミュニケーションの課題についてお話いただきました。

諫川の発表では、「津波に対するリスク認知と避難行動―防潮堤の影響を中心として―」と題して、災害リスク認知と避難行動の関係について概観したうえで、特に津波を防御するための代表的な構造物である防潮堤の影響に着目してハード整備とリスク認知の関係、リスク認知と避難行動の関係を考察した研究を紹介しました。

その後の討論では、恐怖喚起コミュニケーションの問題や日常と非日常の連続性、複合的なリスクが存在することの難しさなどについて質問が出て、大変有意義な議論ができました。ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。