3月30日発行の人間・環境学会誌(MERAジャーナル)第50号に、2022年に卒業した田村くんの卒業研究を元にした短報論文が掲載されました。歩行者の心理状況によって坂道に対する進みたさがどのように変化するのかを明らかにすることを目的として、4種類のシナリオを提示したうえで坂道写真を提示する実験を行ない、同じ坂道であっても心理状況により進みたさが変化すること、同じ環境情報が心理状況によって進みたさを高める要素にも低める要素にもなり得ることを示しています。
人間と環境を不可分のものとして捉えるトランザクショナリズム的なアプローチの重要性を示唆しているといえるでしょう。
田村幹貴,諫川輝之:歩行者の心理状況が坂道空間の進みたさに及ぼす影響,人間・環境学会誌,Vol.25,No.2,pp.21-25,2023